睡眠時無呼吸症候群Q&A
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは呼吸停止(無呼吸)や弱い呼吸(低呼吸)が寝ている間に繰り返し起こっている病気です。自覚症状としていびきや昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などがあり、さまざまな生活習慣病、心臓疾患と密接に関係しています。
SASは特殊な疾患ではなく、日本では潜在的な患者さんが約200万人、治療が必要な患者さんは約30万人いるといわれています。
睡眠時無呼吸症候群
①具体的な症状を教えてください
- 眠っているとき・・・
- ● いびきをかく
- ● 息が止まる
- ● 呼吸が乱れる
- ● 息が苦しくて目が覚める
- ● なんども目を覚まし、トイレに行く
- 日中、起きているとき・・・
- ● しばしば居眠りをする
- ● 記憶力や集中力が低下する
- ● 性欲がなくなる
- ● 性格が変化する
- ● 体を動かすときに息切れする
②どのような理由で無呼吸が起こるのですか?
無呼吸は大きく2つのタイプの分けられます。
☆閉塞型:上気道の完全または部分的な閉塞によって生じるタイプ。
太っている人や小さい顎、咽頭腔のスペースが小さい人(解剖学的な理由)、もしくは飲酒や睡眠薬などによって筋肉がゆるむ(機能的な理由)ことによって引き起こされます。
☆中枢型:呼吸中枢(呼吸を調節している脳の司令塔)の機能異常によって生じるタイプ。
一般成人ではほとんどみられることはなく、心不全の患者さんに起こります。
③診断のための検査はどのように行なうのですか?
簡易検査
自宅で行なえる“簡易検査”と入院して行なう“PSG検査”があります。
※当院では簡易検査を行なっており、その結果によっては精密検査が必要と判断した時にはPSG検査を行なえる医療機関を紹介しております。
④治療方法は?
睡眠時無呼吸症候群の治療は重症度や自覚症状により異なります
- 生活習慣の改善(減量・禁煙・禁酒など)
- 口腔内装具(マウスピース)
- 経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)
などがあります。